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佐野 進化の連覇
2011/5/30 (月)
「神奈川アマ2011」は5月30日、藤沢市の芙蓉カントリー倶楽部でグランドシニア男子(70歳以上)とミッドシニア女子(60歳以上)の決勝を行い、18ホールストロークプレーで腕を競った。
グランドシニア男子(5932ヤード、パー70)には、99人が参加。2バーディー、9ボギー、2ダブルボギーでトータル81の佐野勝勇(茅ヶ崎)が、高橋敏(松田)、高田健治(鎌倉)とのマッチングスコアの末、2年連続の頂点に立った。
ミッドシニア女子(5645ヤード、パー70)は40人が参加。9ボギー、3ダブルボギーでトータル85の河西六子(藤沢)が、本田芙佐子(藤沢)とのマッチングスコアの結果、連覇を達成した。
河西は6月6日にレイクウッドゴルフクラブ・西コースで行われる女子の部決勝へ出場する。
前年覇者の責任果たせた
「OBを二つ出し、早々に諦めていた」。佐野勝勇(71)はグランドシニア男子の連覇に驚きの表情を見せた。猛烈な風が吹き荒れたこの日のコース。前半で同じ組の知人が5打差でリードしており、「後半もボギー、ボギー、ボギーのスタート。優勝なんて考えられなかった」。体調も優れず、18ホール回れてよかったとさえ思ったという。
一方で、「昨年優勝しているのに、みっともない結果は出せない」という責任感もあった。
左ドッグレッグの14番(520ヤード、パー5)は、4Iでのティーショットが飛び過ぎ、第2打は水がたまったバンカーの手前で辛うじて止まる。そこから長い芝を考えて5Wで打った球が、松の木を超えてピン奥2メートルに。バーディーパットをねじ込み、「これで面目は保てた」。
野球一筋で、60歳を過ぎて始めたゴルフ。関東グランドシニア選手権から全国大会へ3度出場した。約5年前から痛みがあった左手首のけんしょう炎が今年、注射治療で完治し、調子は上向いている。
「70歳でも(技術は)進歩している。ゴルフってそういうもんですかね」と笑った。(神奈川新聞、鈴木 秀隆)
河西も2年連続
ミッドシニア女子を2年連続で制した河西六子(66)には、二つのプレッシャーがあった。前年優勝の重圧に加え、会場が「約40年間、お世話になった」と感謝する職場だったからだ。
フロント業務などの従業員として働き定年退職後、現在も手伝いに週3日通う。ゴルフをしたいからという思いが原動力になっている。
だが、慣れたコースでよいスコアが出るとは限らない。その顕著な例がショートホールの13番。6Iでパーオンに成功したが、「3パットしてしまった」二つのロングホールでダブルボギーをたたくなど、「悔しい場面はいっぱいあった」。
それでも頂点に立てたのは「見慣れたコースが応援してくれた」から。すれ違う従業員から「すごいね」「おめでとう」と祝福され、6月1日の誕生日が少し早く来たような笑顔があふれた。
長らくゴルフに親しんできたベテランは、女子にも男子のようにグランドシニア(70歳以上)部門ができればいいと願っている(鈴木 秀隆)
成績(女子60歳以上の部)
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