ミッド女子 岸が初女王に
「無我夢中」強気貫く



2013/9/17 (火)

神奈川アマチュアゴルフ選手権2013のミッド女子(30歳以上)の部の決勝と、ミッド男子(同)の部の決勝初日が17日、横浜市保土ヶ谷区の横浜カントリークラブ・東コース(6151ヤード、パー72)と同市旭区の戸塚カントリー倶楽部・西コース(7066ヤード、パー72)で行われた。
ミッド女子の部は135人が参加し、18ホールストロークプレーで争われ、岸優子(横浜)が2バーディー、4ボギーのトータル74で回り、初優勝を飾った。2位にはトータル77で飛鳥井友理子(同)が入った。
79ストロークまでの上位5人は、同選手権2014で女子の部の決勝出場権を獲得した。

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ミッド男子の部は参加160人が18ホールストロークプレーで競い、72で回った松田永基(海老名)が首位に立った。2位は1打差で元木努(川崎)と鈴木優也(相模原)がつけた。83ストロークまでの上位62選手が18日の最終日に進んだ。
(神奈川新聞・須藤望夢、川村真之) 「周りの人より私自身が驚いている」。ミッド女子を制し、トロフィーを抱く岸の笑顔に戸惑いと照れが交錯した。飛距離が求められ、多くの選手が苦戦したインの終盤3ホール。
輝いたのは「大会に出ても結果を残したことはなくて、友達とお茶を飲んで帰るのがいつものパターン」という44歳だった。
16番(511ヤード、パー5)でバーディーを奪うと、最難関の18番(406ヤード、パー4)でもパーにまとめて前半2アンダー。一つ一つのショットは覚えていない。「無我夢中。キャディーさんのアドバイスのおかげ」。唯一余韻が残るのは18番で沈めた約5メートルのパーパットだけだった。
ゴルフ歴は10年ほど。最近は仕事の関係で練習時間も限られる。だから「みんなでエンジョイする」のがスタイル。結果は二の次だった。
変化のきっかけは、横浜市内のインドア練習場で受けたアドバイス。「曲げるのが怖くて当てにいっている。とにかく振り切ろう」。強気に攻めることを貫くと、この日は練習ラウンドで苦しめられたバンカーに一度もいれることなく、安定したショットが女王の座を引き寄せた。
ただ、後半は「力が入ってしまって」4ボギー。「やっぱりゴルフは難しい」。奥深さがゴルフの魅力。それが楽しいからこれからも続けて行く。

好成績喜ぶ飛鳥井
○・・・2位に入った飛鳥井は「パットが良かったし、ドライバーもフェアウェイをキープできた」と好成績を喜んだ。
前半8番(324ヤード、パー4)では絶妙なセカンドショットでピンそばによせ、バーディー。「毎日練習場に行って、こつこつやってきたことが生きた」と会心の笑みを浮かべた。
ただ、悔むのは終盤の3連続ボギー。「落ち着いてやればもう少し良かったかな」と飛鳥井。「まだ試合慣れしていない。少しずつ試合を積んでいきたい」と話していた。


ミッド男子松田首位スタート
昨年王者貫禄プレー



台風一過の穏やかな天候のもと、昨年王者が貫禄のプレーを披露した。難コースをただ一人イーブンパーで回った松田。「要所でパターが入った。納得のゴルフ」とうなずいた。
7番(549ヤード、パー5)でダブルボギーをたたいた以外は、3バーディー、1ボギーという抜群の安定感。その中で、思い切りが出たのは、1オーバーで折り返した直後の10番(402ヤード、パー4)だった。
「14番以降は難しいホールばかり。ここで勝負」。定石の5番ウッドではなくドライバーを手にし、左曲がりのコースに沿った弾道で残り約75ヤードにつけた。アプローチはピン横約3メートル、さらに下りのラインを的確に読んでバーディー。これで波に乗り、その後は8ホール連続でパープレーを貫いた。
昨年ミッドを初制覇し、6月の県アマでも22歳の荒井健人とプレーオフの末に2位。
今月40歳になり、プレーに脂が乗っている。連覇の懸かる最終日。ライバルを問われるとしばし沈黙し、「自分がミッド(30歳以上)を引っ張っていきたいと思っているんで」。そう語る表情は、自信に満ちていた。

鈴木ら逆転Vへ意欲
○・・・首位と1打差の2位につけた鈴木と元木は、逆転優勝へ意欲をにじませた。
昨年13位の鈴木は前半2アンダー。後半は15番までに3ボギーと乱れたが、残り3ホールでパーを続けて踏みとどまった。47歳の元木は前半1オーバー、後半パープレーと安定感が光った。
33歳の鈴木は「(初日は)上出来。今日以上のプレーでチャンスをものにしたい」。
元木は「(首位よりも)プレッシャーの少ない2位で良かった。力を抜ければいける」と、それぞれ最終日に向けて意気込んだ。


成績(女子の部)

男子の部1日目 成績

男子決勝最終日組み合わせ