髙木 2年越し 初V



2013/6/11 (火)

女子決勝 初日のリード守る
神奈川アマアマチュアゴルフ選手権2013女子の部決勝最終日は、大磯町のレイクウッドゴルフクラブ・東コース(6305ヤード、パー72)で123人が参加して行われ、髙木優奈(小田原)が75で回り、通算1オーバーの145で初優勝した。
初日に2アンダーの70で単独トップに立った髙木は、最終日も安定したゴルフで2バーディー、5ボギーにまとめた。
2位には3打差で山﨑星夏(横浜)と植野星香(川崎)が入った。
また渡辺真由美(大磯)が15番でホールインワンを達成した。
髙木は、9月に行われる東京国体の県代表選手に推薦された。

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心技体 最後までぶれず

ぶれない。それが強さの秘訣だった。中学3年生の髙木が初日に続いて首位をキープし、初の栄冠に輝いた。
スタートした最終組は同じジュニア世代で競い合う植野、鶴岡ら。飛ばす好敵手に
対しても「距離ではかなわないから」と平常心を保ち続けた。
スタートの1番(353ヤード、パー4)でいきなりのボギー。ここでも15歳は冷静だった。「きょうはショットが良くないな」と感じると、手堅いゴルフに徹していく。
後半の12番(480ヤード、パー5)だった。2度バンカーに落としながらピンそば1・5メートルに乗せるナイスリカバリー。パーパットこそ外したがボギーとし、プレーオフで敗れた昨年決勝からの進化をうかがわせた。
ゴルフ歴は4年。大きな成長曲線を支えるのは15歳とは思えない落ち着きだけではない。
小学2~5年生まで続けた体操で5年時にナショナルチームの強化選手にも選ばれた逸材。現在通う相洋中では陸上部に所属し、100メートルを13秒3で走る短距離選手としての顔も持つ。
「あまり自信はないけど、筋肉はついたかな」。天性のばねと強靭な下半身が生み出す球筋もぶれがない。
涙をのんだあの日から1年。「悔しい思いをしたし、これまで結果がついてこなかったからうれしい」。伸び盛りの少女はようやく手にした優勝杯を抱え、はにかんだ。(神奈川新聞・須藤望夢)

高1山﨑 躍進2位
「砂」の上で本領発揮

日大高ゴルフ部1年の山﨑が2位と奮闘。「優勝を意識したけど、2位でもうれしい」とあどけない笑顔を見せた。
前半はパットがさえてパープレー。後半はショットが乱れ、16番から3ホール連続でバンカーに入れたが、「リカバリーには自信があった」という。バンカーショットをいずれもグリーンに乗せ、この3ホールを1ボギーに抑えた。
自分のショットを信じられた強さは、傾斜のある砂の上でもぶれないフォームにある。小学校4年の時にボディーボードを始め、波の上で類いまれなバランス感覚を培った。
今ではゴルフ1本に絞っているが、かつてはボディーボードの大会で、大人に混じって3位に入ったことも。「そういう経験が生きたかもしれない」と笑った。
初出場だった昨年の23位から大きく躍進。7月末に控える日本女子オープンの予選に向けて「上り調子で次の大会も迎えられる」と、大きな収穫に声を弾ませて喜んだ。(神奈川新聞・清水嘉寛)

高3植野 逆転ならず
「悔しいの一言」

2位に終わった神奈川総合高3年の植野は「悔しいの一言です」とクラブハウスで涙を浮かべた。
初日は首位と2打差の2位。「もちろん優勝を狙った」が、気負いからか前半7番(140ヤード、パー3)で池につかまり、ボギーをたたくなど2オーバー。後半は不調だったショットを修正するも、今度はパターが乱れ、2オーバーと苦しみ抜いた。
昨夏は不調で7年間握り続けたクラブを一度は手放した。だが「やっぱり、自分にはゴルフしかない」と思い直し、1月から再び練習に明け暮れて4月の女子15~17歳の部で優勝。「諦めず続けてよかった。月末の日本女子アマも、頑張ります」と前を向いた。(神奈川新聞・清水嘉寛)

渡辺、エースに鳥肌
渡辺が15番(153ヤード、パー3)でホールインワンの快挙。競技歴21年で初のエースに「思わず飛び上がってしまった。鳥肌が立ちました」と振り返った。
会場のレイクウッドGCでキャディーを務め、コースは熟知していた。「(15番は)右の傾斜に落とせばいい位置につけられる」。会心の一打は狙い通りに飛び、カップに吸い込まれた。
「昨夜、何となくホールインワンが出ればいいなとは思ったけど、まさか本当に入るなんて」と喜色満面の41歳。キャディー仲間から祝福を受け「次は総合成績で表彰されるように頑張りたい」と笑みを浮かべた。


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