松田選手2度目のV





2008/6/10 (火)

県内のアマチュアゴルファーが頂点を競う「神奈川アマ2008」(県ゴルフ協会主催、神奈川新聞社など共催)は6月10日、相模原ゴルフクラブ東コース(7204ヤード、パー72)で男子の部決勝最終日を行い、松田永基選手(34)=海老名=が通算1オーバーの145で2年ぶり2度目の栄冠に輝いた。
 4月8日から2カ月にわたった熱戦の最終日には126人が出場。9日の初日、首位から2打差の5位タイだった松田選手が、飛距離のあるショットと高い技術で逆転した。
                           (神奈川新聞・浅川 将道)

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優勝カップを手に笑顔の松田永基選手

松田は抜群の飛距離に加え、アプローチ、パターがさえ、3バーディーノーボギーの70で、2打差を逆転した。初日トップタイの青木龍一(横浜)が3打差の2位、同じく首位タイで出た金子光規(横浜)が17番(534ヤード、パー5)でアルバトロスを達成するなどして3位に続いた。
 来年の決勝シードは通算157までの上位20人が獲得。最終日の競技を終えた105人(上位20人を除く)が準決勝シード権を獲得した。
(神奈川新聞・浅川将道、松島佳子)




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安定したショットでトータル1オーバー。2年ぶり2度目の優勝を果たした松田永基選手(いずれも立石裕志写す)



揺るぎない力と技


  ショットがフェアウエーをとらえ、パーオンを逃しても絶妙なアプローチがピンに絡む。揺るぎない安定感を見せた松田永基が、男子の部を2年ぶりに制した。
 後半唯一のバーディーを奪った12番(657ヤード、パー5)が象徴的だった。300ヤード近いティーショットで距離を稼ぐパワーと、グリーン手前100ヤードからピン上5㍍に寄せ、下りのスライスラインを難なくねじ込む技術。その両輪がかみ合った。
 左側がOBで最も距離が長く、前日はダブルボギーと崩れたホール。「初日は力んだけれど、立て直せたのがよかった。フェアウエーをキープし続けられた」と、1打ずつ刻んだ成果と強調した。
 7日までの関東アマでは、上位32人に与えられる日本アマ出場権を、マッチングスコアカード方式によって逃していた。中1日で迎えた大会で「あらためて知らされた一打の重さを、1ホールずつ丁寧に積み重ねた」。その結果、2打差をはね返した上、さらに2位以下を3打も引き離す快勝となった。
 プレーオフで競り勝った2年前は招くことができなかった家族の前で、頂点に立った34歳。「いいところを見せられました。最高ですね」。喜ぶ子供たちの姿に、眼光鋭い勝負師から、優しい父の顔に戻っていた。         (神奈川新聞・浅川 将道)

決勝史上初 金子がアルバトロス

偉業達成にまさか

 ○…8年前の覇者、金子光(横浜)が17番(534ヤード、パー5)で、決勝史上初のアルバトロスを達成した。
 やや打ち下ろしの残り約260ヤードを3Wで狙うと、ボールはグリーン上の手前左にオンし、「右方向に流れて消えた」。
 1オーバーの首位タイでスタートしたものの、16番まで8オーバーと苦しんだ。「スコアがかなり悪かったから、開き直って思い切りいっちゃえと、何も考えず打った。ピンの後ろにいって見えなくなったのかと思った」。実際に球を手に取り、やっと確認した。
 ゴルフ歴28年目で初の体験。39歳は「ホールインワンもなかったので、まさかという感じ。今はただびっくりしている」と興奮冷めやらぬ様子。“偉業達成”で3位に食い込んだ。

来年こそ優勝目指す

○…初日のトップから一つ順位を落とし2位になった青木龍(横浜)は「悔しさ半分、手応え半分です」と振り返った。
 「ドライバーの前子は2日間とも良くなかった」。この日の11番(215ヤード、パー3)では、グリーン手前のバンカーにはまり痛いボギー。「確実に取りたいところで取れなかった」と悔いた。それでも、続く12番ではバーディー。「これまでは引きずってしまうことが多かった。気持ちを切り替えられたのは大きい」と胸を張った。
 日大2年生の20歳は「昨年は3位、今年は2位ときているので、来年はぶっちぎりで優勝したい」と意気込んでいた。

昨年覇者は7位タイ

 ○…昨年覇者の角田(横浜)は初日と同じ7位タイに終わった。
 初日の4オーバーから巻き返しを狙ったが、2日目はノーバーディーで6オーバーとスコアを落とし「ショットもパットも最後まで駄目だった」と肩を落とした。
 昨年は万全の状態で臨んだが、ことしは「4月で1歳になった双子の息子の世話で忙しくて、ほとんど練習ができなかった」。以前は少なくても1日50球の打ち込みを欠かさなかったが、ことしは「ゼロ」。試合3日前から練習を始めたが、調子は上がらなかった。
 角田は「5位以内には入りたかった。来年はチャレンジャーのつもりで臨みます」と気持ちを新たにしていた。


男子の部 決勝成績

相模原GC 東 天候 晴れ 参加選手126名 欠場 0