喜び初戴冠

2003/6/9 (月)

女子の部・佐藤里菜、グランドシニアの部・伊藤僚秋の両選手

6月9日、大和市の相模カンツリー倶楽部(6262yd、パー74)で女子決勝とグランドシニア(男子70歳以上)の部を行った。女子決勝には95選手、男子シニアには52選手が出場し、18ホールストロークプレーで熱戦を展開した。
 女子の部は佐藤里菜(横浜=立正高)が、2オーバーのトータル76ストロークで初優勝を飾った。佐藤は1イーグル、2バーディー、4ボギー、1ダブルボギーと出入りの激しいゴルフながら、2位に2打差をつけて栄冠をつかんだ。2位吉田弓美子、3位青木敬子(ともに厚木北高)と高校生が上位を独占した。
 来年の決勝大会のシード権は、上位20選手が獲得した。
 グランドシニアは伊藤(川崎)が初優勝。アプローチが好調で2バーディ-、2ボギー、2ダブルボギーのトータル78ストロークで王座に輝いた。           
(和城 信行、西山 佳一宏)

屈辱乗り越え笑顔

三つどもえ制した佐藤

高校生が三つどもえの激しい優勝争いを繰り広げた女子決勝。その激戦を
制したのは佐藤里葉(18)だった。佐藤は昨年のジュニア高校女子の部で優勝しているが、一般の部での栄冠は初めて。「落ち書いて一つ一つ丁寧に打とうと心掛けました」と初優勝をかみしめた。
 決して好調ではなかった。ことしは4月2日の県アマ・ジュニアの部で91と大たたき。「いくら不調とはいっても、こんなはずではない」と、ラウンドの途中から涙が止まらなかった。ショットに自信がなくなり、関東女子アマでも予選落ちした。
 その屈辱から「とにかく打ちまくった」。練習場を料金の安い3階に変え、その分打つボールを増やした。悔しさをバネにするタイブだと自身も認める。「そういう思いをしないと気付かないんです」
 この日は3番(ショート)でボギー、4番(ロング)でダブルボギーと崩れかけた。そのままずるずるといきそうなところだったが、続く5番(ロング)ではチップインバーディー、6番(ショート)でもティーショットをピン横2㍍につけ連続バーディー。悪い流れをすっぱりと断ち切る精神力を見せた。後半は安定し、17番(ロング)ではイーグルも飛び出して1アンダーの36。本来の力を発揮してトップに立った。
 2位の吉田、3位の青木と高校生が表彰台を独占したことに「周りにうまい人がいないと自分もうまくならない」。夢はプロ。ライバルとの競争を励みにし、さらなる飛躍を見せてくれそうだ。      (西山 佳宏)

痛恨3パット吉田

 〇…女子2位の吉田弓美子(厚木北高1年)は、3オーバーで迎えた最終18番(ロング)でバーディーチャンス。だが、強気に打った約2㍍のパットが惜しくもカップにけられ、惜しくも入らずに痛恨の3パットでボギー。最後で栄冠を逃した。
 この日は「日本女子アマ(24日から三重・桑名CC)の練習のつもりで。順位にはこだわらない」(吉田)と、気楽に迎えた。だが、さすがに試合後は「惜しかった」。
 それでも、内容については「スコアは満足いかないが、攻めることはできた。ちょっと攻めすぎたぐらいです」と納得の表情だった。

アイアン光る〝新人〟
期待増すレフティー伊藤

 70歳以上の部は初出場の伊藤かつ秋(69)=川崎=が、ベテランらしいゴルフで優勝に輝いた。 
小さく速いグリーンと難しいピンの位置に各選手がてこずる中、アイアンショットが光った。見せ場は前半の16番。315ydと距離の短いミドルホールだが、「先に打った選手の球が、みんなグリーンからこぼれてた」(伊藤)。そこで第2打はカット気味に打った。強いスピンが掛かったボールはピンそば約1・5㍍にピタリと止まり、見事バーディーを奪った。3パットは2ホールだけと、パットの正確さも際立っていた。
 ことし10月で70歳を迎え、グランドシニアの試合では〝新人〟。「別に気持ちの変化はないけれど、この年になると一年一年、体力を維持していくのが大変なんだよ。毎朝歩いたりしてるんだ」と笑う。ミッドシニアで
は、全国大会に出場するなど輝かしい戦歴を誇るレフティー。グランドシニアでも、ますますの活躍を見せてくれそうだ。     (和域 信行)

女子の部決勝 相模カンツリー倶楽部
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シニア70歳以上の部 相模カンツリー倶楽部
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