金井集中初V



2012/5/28 (月)

諦めない姿勢を貫く
表彰式の席上。隣にいた選手が金井豊子(横浜)に声を掛けた。優勝候補に挙げられた1人だ。
「一番を取るなんて、一生に1度あるかないか。すごいことなんだからね」
万感の思いが胸にこみ上げた。大会に出場すること18年。100台のスコアをたたき、女子の部では予選敗退を繰り返した。周囲が成績を残していく中で「自分1人、置いてきぼりのような感じがした」。それでも挑戦し、手にした念願の優勝トロフィー。「周囲からは『また出るのか』と思われるのかもしれないけど。諦めずによかった」と喜びを爆発させた。
辛抱のプレーだった。今まで1度もパーが取れたことがないという17番(458ヤード、パー5)。3オンに失敗し、「駄目だと思った」。だが4打目のアプローチで1ピンの位置まで寄せ、パーを決めた。
11番(323ヤード、パー4)。「手応えを感じた」2打目の3番ウッド。180ヤードを飛ばし、ボールはピンから数メートル離れたカラーに。このホールのパーがマッチングスコアの末、勝敗を決した。「自分のゴルフに没頭できた」と振り返った。
初めて手にした女子の部決勝への切符。「どうにか真ん中くらいまでには食らい付きたい」。63歳は諦めない姿勢を貫くことを誓った。(神奈川新聞・深沢剛)

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ミッドシニア女子の部