2002/6/10 (月)
6月10日(月)、大和市の相模カンツリー倶楽部(6,262yd、Par74)で女子の部決勝と男子シニア70歳以上の部が行われた。女子決勝には97選手、男子グランドシニアには45選手が出場し、18ホールストロークプレーで熱戦を展開した。
終日、強い風に見舞われ、スコアは伸び悩んだ。女子の部優勝は、1バーディー、5ボギー、1ダブルボギーのトータル80ストロークでラウンドした日大1年生の金子未来選手(厚木)。首位と1ストローク差の2位に4人が並ぶ混戦だった。来年の決勝大会へのシード権は、88ストローまでの上位20選手が獲得した。
男子グランドシニアも83ストロークのトップに長野和郎選手(逗子)と山下繁選手(横浜)が並ぶ接戦。優勝は、マッチングスコアカード方式で、18番ロングをダブルボギーの長野選手が、トリプルボギーを叩いた山下選手を制して6年ぶり2度目のグランドシニア王座に輝いた。
金子選手 日大進学を機に目覚め
粘りで大混戦制す
関東女子アマ優勝の鈴木麻美選手(横浜)がケガで欠場し、大混戦となった女子決勝。1打差で、金子未来選手(18)が初優勝を決めた。
グリーンで体が飛ばされそうな強風。そんな中で混戦を制したのは、スコアを伸ばすよりも、むしろ落とさない粘りのゴルフだった。
トラブルに見舞われたのは15番(ミドル)。第1打を「狙いとは逆の、入れてはいけない」という左の林に入れ、2打目は出すだけ。さらに残り170ヤードの第3打はバンカーへ。だが、そこから何とかグリーンに乗せて2パット。〝価値ある〟ダブルボギーで、大崩れを防いだ。
金子選手は今春、厚木北高から日大に進学。一見ゴルフに集中できる環境に移ったようだが、実はそうでもない。「部活で強制的にやらされていた高校時代と比べると、自分からやらないといけない。大学では部の雑用もあって、練習できない日もある」と金子選手。
だがその分、ゴルフに対して前向きになった。「前は、駄目なときには、さらに自分を追い込んで自滅していた。今は、調子が悪くてもやるしかないじゃないか、と思えるようになった」
中学時代から出場してきた県アマは、「毎年駄目で、いいイメージがない」という苦手な大会だった。だが、一年の気持ちの変化がゴルフのスタイルも変え、一気に栄冠を獲得させた。
「満足できるスコアじゃない。でも、自分よりうまい選手が大勢いる神奈川で勝てたのはうれしい」と金子選手。プロを夢見る18歳は、攻めるだけではない何かをつかんだ様子だ。 (和城 信行)
2度目の美酒格別 長野選手
表彰式。孫と同年代の女子選手とともにカップを掲げ、満面の笑みが浮かんだ。グランドシニアの部で長野和郎選手(75)が栄冠を手にした。
6年ぶり2度目の美酒は格別だったに違いない。
昨年は同ストロークながら、18番ホールからのカウントバック方式で惜しい準優勝。今回も準優勝した山下繁選手と並んだが、18番の1打差の違いで大接戦をものにした。それだけに「難しいコースだったから満足している」と胸を張った。
ドライバーの力強さはいっこうに衰えていない。平均約230ヤードの飛ばし屋は、5番のロングホールで2オンに成功。楽々とバーディーを奪って波に乗った。
その後は我慢のゴルフ。「年齢を重ねると、どうも集中力が切れるが、何とかしのいだよ」との言葉通り、後半のアウトを41にまとめて、勝利を飾った。
「いいコンディションだったので気持ちよくやれた」。充実した表情で語った優勝スピーチに、ゴルフを楽しむ余裕が感じられた。
・神奈川アマ2002女子決勝 結果速報(02.6.10)
・神奈川アマ2002シニア男子70歳以上 結果速報(02.6.10)